黒部ルート見学会

関西電力主催の黒部ルート見学会に参加してきました。
参加日時:1999年11月3日

黒部峡谷は、現在黒部峡谷鉄道が宇奈月から欅平まで運行しているが、そこより先の黒部ダムまでは登山ルートを歩いて行くしか方法がない。関西電力では、自社が保有する黒部ダムまでの輸送設備があるが、工事用として使用しており、一般は利用できないが、平成8年度より見学会を行っており、今回それに参加してきました。
ルートを下図に示します。集合場所は、黒部峡谷鉄道欅平駅。ここより工事用トロッコ列車、竪坑エレベーター、バッテリートロッコ列車、インクライン、黒部トンネル内専用バスを利用して黒部ダムまでの見学コースです。途中、黒部川第4発電所を見学します。

この日は、まさに紅葉が見頃の季節で、天候に恵まれ景色に見とれてしまう一日でした。

入り口の上に「専用」と書かれた工事用トロッコ列車に乗り、いよいよ見学コースに入っていく。

見学コースに入り、これから竪坑エレベータに乗り換えます。工事用施設の為、全員がヘルメット着用。

トロッコ一両分がそのまま乗り込める程大きなエレベーターに乗り込みます。これで標高600mから800mまで上昇します。

竪坑上部展望台から見た後立山連峰の景色。山頂部はもう雪が積もっていました。
欅平上部駅車庫に入っていたバッテリートロッコ。ここよりバッテリートロッコに乗り込みます。
ここはバッテリートロッコ内から見た高熱隧道。岩盤の表面温度が160℃を超え、掘削時最大の難関だったポイント。ドアを開けてもらうと暖かい空気が流れる。今は気温20℃程に下がっている。

バッテリートロッコが唯一トンネルから出る仙人ダムの地点。しばし、トロッコから降りて景色を楽しむ。雪景色と紅葉の彩りが美しい。

黒部ダム第4発電所内。この下に発電機がある。

発電用羽根。この日はメンテナンスの為、停止していたが、普段は話声も聞こえないほど騒々しい。

インクライン。いわゆる地下式ケーブルカー。これで標高869mから一気に1325mまで上がる。

はるか上方に出口が見える。途中に下りのインクラインとすれ違った。

インクライン上部駅からトンネル内専用バスに乗換える。旅もそろそろ終わりに近づいてきた。

黒部ダムまでの途中から見える景色。剣岳方面か?

黒部ダム到着。これよりアルペンルートを使って大町駅に抜ける。

山頂部は雪景色、中腹は紅葉、山麓は緑葉と標高が上がるに連れて変化する景色を楽しめ、まさに黒部は秘境と言える、そう感じた旅でした。

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